第11回 藤さんの旅と人と食と~カンボジア―奇跡のアンコールワット―~

予想をはるかに上回る建造物という意味で、アンコールワットは私が今まで見たものの中では一番ではないかと思う。
カンボジアの北部に位置するシェリムアップ空港から車で1時間程度でしょうか。それほど山深く入ったという印象ではないところで、車を降ります。
長い橋の向こうにすでに見え始めています。そして全貌が開け、お濠に反射する姿を見たときには言葉が出ませんでした。

この建物は、12世紀にときの国王が、国家鎮護の為に建立したヒンズー教の寺院だったそうです。しかし一時期は忘れ去られ、16世紀半ばに再発見されたという歴史を持ちます。
こんな素晴らしい建物が見捨てられていたなんて、よくぞ再発見してくれたという気持ちです。
建物の至る所に、精巧な彫刻が施してあり、その拘りに敬服する気持ちになります。
このあたりには数々の遺跡群があり、映画の世界に入ったようで飽きることなく散策することができます。彫像の表情も豊かです。

歩き回ったあとは食事。
かつてフランスの植民地であった為か、エスニック料理風であってもパクチーやスパイスの味というよりは、やさしい味わいで一般的に日本人が好きな味付けだと思います。私は日本に帰ったから、都内で一軒だけ見つけたカンボジア料理のレストランを訪れたほど気に入りました。
実際にカンボジアを旅行したのはもう10年近く前なので今はかわっているかもしれませんが、物価も安く人々は親切で、アジアの旅行先としてはもっと人気がでてもよいのではないかと感じました。
一方でここでは触れませんが、この国は過去の悲しい歴史を引きずっていることも事実。
それだけに、今でも鮮烈に記憶しているアンコールワットの輝きが国民の誇りでもあるのだと思います。よろしければぜひ一度、足をお運びください。

執筆:藤さん
   ビジネスマンとして世界各国への出張を30年以上続けながら、趣味の旅行でもあちこちに出かける好奇心旺盛なアラ還男子。
   山本代表の長年の友人で、ぼちぼちと旅のコラムをおもびよのブログで書いています。